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冷え性をざっくり言うと、体温が低く、血行が悪いといった悩みがあり、体の不調を感じている状態を言います。部分的な冷えを感じることが多いのですが、逆に冷えを自覚しないまま慢性的に体の不調を感じている人も多くいるようです。

原因としてホルモンの変動や、自律神経のバランスの崩れ、栄養不足などがあげられますが、何か特定の原因が決まっているわけではなく、いろんな要素が絡み合って起こっていると考えられています。

内的な要因によって起こると考えられている「冷え」

パプリカ

ホルモンの変動や自律神経のバランスの乱れ、ストレス、栄養不足、貧血など、内的な要因が絡んで起こると考えられている「冷え」のタイプです。

30~50代の女性では年齢的なホルモンの変動が考えられますし、10代の女性では過度なダイエットが絡んでいることもあります。

特に女性の場合、妊娠することで「冷え」を起こすこともあるようです。この場合、おなかに赤ちゃんがいることで姿勢が変わったり、骨盤周辺の筋肉が緊張したりすることが要因になると考えられています。

また、意外かもしれませんが、男性や高齢者にも「冷え」が起こることがあります。運動不足による筋肉の減少やストレス、動脈硬化などが絡んでいることがあるようです。

原因として考えられる事はさまざまありますが、血液の流れが悪くなったり、スムーズな循環が乱れたりすることで冷えを感じるわけですね。

対処としては生活習慣から見直していく場合が多く、また、何か実行すればすぐに効果があがるものでもないので、気長に改善していく必要があります。

夏の冷房病など、外的な環境の影響で起こる「冷え」

エアコン

冷房で冷えた室温はもちろん、冷たい飲食物の取り過ぎ、過度な薄着、体を締め付ける衣服や靴など、外的なものが要因となって「冷え」が起きていると考えられている「冷え」のタイプがあります。

人間の体の循環は体温を一定に保つ働きをするのですが、それを妨げるものは「冷え」を悪化させる可能性があるのです。

特に女性は男性に比べると皮下脂肪が多く、筋肉量が少ないという冷えやすい特徴があるため、こうした外的要因は要注意です。

体の中で脂肪はちょうど断熱材や保温材の働きをしてくれますが、冷えてしまうと温まりにくい性質があります。そして、筋肉は血液が多いので、体温を保つのに一定の役割を果たしてくれるのです。

こうしたことからいうと、女性の体は構造からして「冷えると温まりにくい」と言えます。

また、血液の循環は、筋肉量と心臓の働きの強さに大きな影響を受けています。

手や足など末梢へ血液を送り出すときは心臓の力で送り出されますが、末梢から体に返ってくるときはこれに加え、手足の筋肉の力も使って返ってくるからです。

女性は男性に比べると筋肉量が少なく、心臓の働きもそれほど強くないため、この働きがうまく働かなくなることがあるのです。

そしてやっかいなことに、冷たい外的刺激そのものがストレスとなって自律神経のバランスを崩し、「冷え」を起こすという複合的な状態になることも…。

「冷え」を感じやすい人は、体を冷やす外的要因をなるべく避けるように気をつけることがお勧めです。

疾患が隠れている場合の「冷え」

体温計

原因がよくわからないとは言うものの、「冷え」の中には次のような病気が潜む場合があります。

貧血、糖尿病、腎炎、心臓病、卵巣機能障害、栄養失調、心不全など、こうした疾患には「冷え」の症状が現れることがあります。血液の循環を悪くしたり、ホルモンバランスを崩したりする病気ですね。

まれにレイノー病、バージャー病、膠原病、血栓症といった血液の循環障害を症状に持つ病気に「冷え」の症状が現れることもあります。

単に調子が悪いだけ… と思って放置していると、「冷え」のもとになっている病気を悪化させてしまう恐れがあります。

しびれや痛みを伴う「不快な冷え」や、温めても温まらない「頑固な冷え」を感じるなど、症状に何か不安を感じる場合は、とりあえずの対処で済ませてしまわずに、もとになっている疾患がないかきちんと病院で判断してもらうことが大切です。

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