湯たんぽ2年目

慢性的な冷えを感じたり体の不調につながったりする「冷え」は、体の熱が「作れない」、「保てない」ことが原因となっています。

冷え対策として、乱れてしまった自律神経のバランスを整えるために、生活改善が指摘されることがありますが、実は生活のリズムそのものが体の冷えやすさや温めにくさに意外と大きく影響しているので、そういう意味からもきちんとした対応が大切になります。

どんなポイントに気をつければ冷えにくく過ごせるのか、冷え対策から見た生活改善のポイントをまとめてみました。

人の体温は一定に保たれているけれど、実際は微妙に変化している

人間は「恒温動物」なので、体温は一定に保たれています。でも、一日をとおして見ると、前後1度程度ですが、緩やかに変化しているのです。

大体、朝3時~6時ごろにもっとも下がり、昼3時~6時ごろにもっとも高くなります。

冷え対策も、このリズムに沿って生活習慣を組み立てるのがおすすめということになります。

冷え対策の「食事」は、体を温める食材をとることだけじゃない

食事で冷え対策を考えるとき、体を温めると言われるショウガや根野菜を食卓に取り入れることを思い浮かべる人が多いかもしれません。

でも、生活改善からいうと、特に朝食をとるタイミングも大切になってくるようです。

人間の体温の変化では、朝は昼の時間に向かって体温が高まっていくときなので、朝食をとることは代謝の働きを助けることにもなるからです。

体の熱はその7割が基礎代謝で作られるので、基礎代謝が低いと、そもそも体の「熱」を作ることができないという悪循環になってしまいます。

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冷え対策の「入浴」は、リラックスモードの重要なスイッチ

お風呂は冷えた体を温めてくれるので、重視している人も多いのではないでしょうか?

でも、温めることにこだわるあまり、高すぎる温度で入浴してしまう場合があるようです。

お風呂の温度が高いと、自律神経のバランスが交感神経優位となってしまうので、体がお目覚めモードになってしまい逆効果。血管が収縮してしまうので、手足がかえって冷えてしまうこともあるようです。

冷えた体を温めるなら、ぬるめの温度にゆっくりつかるのがおすすめなんですよ。

次に続く睡眠のことを考えても、ぬるめの温度は副交感優位にしてくれるので、ぴったりの入浴法と言えます。

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冷え対策の「睡眠」は、質のよさが重要

睡眠中は代謝が低下していくときで、体温を戻す力も弱まっています。

なぜかというと、深い眠りに入るために、手足から熱を発散して体の中心部の温度を下げる働きがあるからです。

質のいい眠りには深い眠りのレム睡眠と、浅い眠りのノンレム睡眠が交互に現れる状態がベストとされているのですが、深い眠りに入るためには、体の中心部の温度を下げた状態が必要となるからです。

質のいい睡眠をとるためには、この働きを妨げないようにすることが大切です。

寝床に着くまでにいかに体を冷やさないか、自然な体温の変化を妨げないように心地よい温め方をどうするのかを考えていくのがいいみたいです。

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冷え対策の「運動」は、体温維持にも直結

筋肉が運動するとき、カロリーを消費して熱が発生します。筋肉の量が多ければ、消費するカロリーも大きくなり、生み出される熱も大きくなります。

また、筋肉は血流が多く、体温を保つために一定の役割を果たしてくれるので、筋肉量が増えるだけでも冷え対策になるというわけです。

細かくいうと、「最大心拍数の60~90%の範囲で長く続けることができる適度な運動」が理想的なようですが、最大心拍数というのは個人差もあり、計測するのも難しいもののようです。

その点、温活(血めぐりケア)で紹介されている運動なら、「少々きついと感じる運動」ということで、日常で誰でもできる運動が多いので取り組みやすいですよ。

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