就寝時に感じる冷えで多いのは、「足」と「肩口」が2大ポイント。冷え対策も、こうしたポイントをどのように保温するかが大切になってきます。
睡眠を妨げる冷え
足が冷たくて眠れない、首もとや肩口が冷えて目が覚める──
就寝時に感じる冷えの悩みがあります。桐灰化学で実施されたインターネット調査でも、こうした悩みが冷えの悩みの中でも1位と2位を占めるという結果だったのだとか。
こうした冷えは冬に感じることが多いようですが、なかには夏でも冷えを感じる人もいて、なかなか寝つけないという悩みを抱えていることが多いようです。
人生の3分の1を占めるとも言われる睡眠、それを妨げる就寝時の冷えの悩みは、生活の質からいっても、健康面から見ても、けっこう深刻な悩みと言えます。
冷え対策で注意すべきポイント
就寝時の冷え対策で保温する場合、注意すべき点は「やみくもに温めない」、ということ。睡眠にはリズムがあって、それが崩れると、かえって熟睡できないこともあるのです。
体温が変動する様子を表したグラフを見てみましょう。
ヒトは、体の内外の環境がどのように変化しても体温を一定に保つ働き(恒常性:ホメオスタシス)がありますが、一日をとおして観察すると緩やかに変化していくのがわかります。
グラフで見るとわずかな数値なのですが、明け方に向けて緩やかに下がっていく温度変化は、快適な睡眠にとってとても大切な変化であると言えるのです。
人の眠りをその性質で分類すると、レム睡眠とノンレム睡眠に分けることができるのですが、質のいい眠りには実は深い眠りが必要で、これは体の中心部の温度(深部体温)と関係していることが知られています。
深部体温があまり下がらずにノンレム睡眠が浅い状態のままだと、質のいい眠りを保つことができません。寝つきも悪くなるというわけです。
手足が冷たいからとむやみに温めることはせず、深部体温をうまく放散して体温が適度に下がるように工夫していくことが大切です。
【関連記事】
冷え対策に良質な睡眠をとることのすすめ 夏の冷え取り講座で学んだこと
入浴は自律神経のバランスを整えるスイッチ 夏の冷えとり講座で学んだこと