ブレスサーモに使われている特殊繊維

ミズノといえば、「ブレスサーモ」というあったかグッズがあります。

人体から蒸発する水分を吸収して発熱するという性質を持つ「吸湿発熱素材」を使用したシリーズで、インナーや寝具のほか帽子や靴下などのアクセサリー商品もあるんですよ。

吸収した水分をもとに発熱する 吸湿発熱素材

ところで、ブレスサーモシリーズで使われているという「吸湿発熱素材」ってどんなものなんでしょう? ちょっと気になっていたんですけど、2009年10月に大阪で開催されたリンクシェアの見本市で実物を見せていただくことができました。

最初の写真がその「吸湿発熱素材」です。見たところ、普通に薄いピンク色をした綿という感じです。

この綿にシュシュッとお水をかけてもらって握っていると… 数分もしないうちにホカホカと温かくなってきました。というか、熱いくらいです。ちょっとびっくり。

特殊繊維に水をかける

実際にはポリエステルといった他の素材と混ぜて製品化するので、製品を身に着けたからといってブースで体感したように急激にホカホカしてくることはないそうですが、ブレスサーモ綿にはかなりパワフルな効果があることがわかります。

それもそのはず、ブレスサーモが最初に使用されたのは1994年のリレハンメル五輪のこと。日本代表のユニフォームに採用され、-30度の極寒地でも、薄くて軽量で温かいと選手からも高い評価を受けました。

冬季五輪開催地の中でも、もっとも北に位置すると言われるリレハンメル。その大会で実力を発揮したブレスサーモが一般向けのアンダーウエアとして発売されたのは1997年のこと。以来15年の歴史があります。

不感蒸泄が作りだす冷えの仕組み

不感蒸泄が考えられていないモデル

では、ブレスサーモが登場する以前の「保温」に対する考え方を見てみましょう。

当時は服の中にどれだけ温かい空気の層を作るかが主眼だったので、冷たい外気を防ぎ、いかに人体の熱を衣服に留めておくかがポイントだったわけです。

しかしこれは人体から発生する不感蒸泄(普通では感じない水分の蒸発)に対する配慮が欠けていたので、条件によっては蒸れたり結露したりすることがあり、
「汗冷え」という状態を起こして、かえって寒さを感じてしまうという欠点がありました。

不感蒸泄が考えられているモデル

ブレスサーモは吸湿性と放湿性という性質があることから、汗冷えやムレ感を解消。吸着熱があることから保温性を保つという特長があります。

このため、汗をかくスポーツ時でも快適に過ごすことができるのです。

この記事は「日々歳々」(09/11/17)にアップしたものを加筆修正しました。

リストマーク 2016年秋冬のミズノブランドアンバサダーは松岡修造さん。ショップサイトもアツいです(笑)

MIZUNO SHOP ミズノ公式オンラインショップ

【関連記事】
心地いいあたたかさが続く ブレスサーモダウン・リフレクションギア
着こなしで知っておきたい ブレスサーモの機能と種類
女子のためのブレスサーモ 新シーズン登場
> ブレスサーモ、温かさの仕組み
ブレスサーモ(ソックス)の快適性を体験