Fan / ryk_neethling
「体に直接当たるとよくない」と言われるエアコンや扇風機の風。どのように悪いのか体に与える影響を考えてみました。
扇風機の風が体に悪いわけ
「扇風機の風に直接当たるのは体に悪い」と昔からよく言われます。
それは、風によって体の表面の汗が蒸発するため、気化熱で体温が奪われることが大きな原因となっています。
体が冷えると自律神経の働きで体温を調節しようとする働きが生まれるのですが、これが対応しきれなくなってバランスを崩してしまうと、疲れやだるさが残ったり夏風邪をひいたりしてしまうのです。
こうしたことは夜風など自然の風でも起こることがあるので、昔の人は隙間風などが直接体に当たらないように、枕屏風や蚊帳などを活用していたわけです。
現代も学ぶところが多い習慣です。
エアコンの風が身体に悪いわけ
Air conditioning remote / ☺ Lee J Haywood
では、エアコンなどの冷房の風はどうでしょうか?
一般に温度設定はリモコンや操作パネルの設定温度で管理している所が多いと思います。でも実際に温度調節が行われるのは、温度センサーが設置されている場所で行われています。
つまり、設定温度を28度にしていたとしても、その28度は温度センサーのある場所の温度というわけです。
温度センサーのある場所と、実際に人がいる場所の温度差が大きいと、室内の温度が予想外の温度になっていることがあるのです。
次に室内機から出てくる風にも注意を向けてみましょう。
例えば設定温度を28度にしているからといって、実際に28度の風が出てくるわけではありません。室内の温度が設定された温度まで下がるように、かなり低い温度の風が吹き出してきているのです。
そうした風に直接当たるということは、体が冷えてしまうのは当然ですよね。こうした状況にさらされることは、特に「冷え」を感じやすい人にとってはストレスとなってしまいます。
新しい機器なら人の位置までセンサーで感知して冷やしてくれるようですが、古いタイプの機器の場合、温度管理に加えて席の配置を考え直したり、吹き出し口に覆いを置くなどして風向きを変える工夫が必要になってきます。