スペースシャトルの打ち上げ

Space shuttle liftoff from the Kennedy Space Center: Merritt Island, Florida / State Library and Archives of Florida

西洋人と東洋人は代謝が違う

西洋人と東洋人の代謝の違いは、宇宙でも悩みの種だったようです。

船内で活動する服は、軽く動きやすい機能性が求められます。

シャワーも制限されるので、汗も効率的に蒸発できることが必要。さらに燃えたときに有毒ガスを出さないとか、肌に溶融しないものであるとか、安全性を重視した細かな条件が要求されます。

そのため、当時の船内用作業服は綿100%。重く、透湿性の悪いものでした。
しかも無重力だから、ずり上がってしまうのです。

西洋人は基礎代謝量が多いため、まだましだったようですが、日本人宇宙飛行士はけっこう寒い思いをしていたようです。

ニット服で快適に冷え対策

そんな船内用の日常服に、「近未来宇宙暮らしユニット」が開発したニット製品が登場。2008年エンデバー号によるSTS-123ミッションで土井隆雄さんが試着実験をしています。

このニット服は、1本の糸をまるでクモの糸のように3次元に編み上げる、島精機製作所(和歌山県)のホールガーメント(無縫製ニット)技術を使用しているため、縫い代がないのが特長。

軽くて伸縮性に富んでいるので服がずりあがってしまうようなこともなくなり、体液が上半身に集中してしまうという宇宙空間特有の特殊な体の変化に合わせ てフィットさせることもできます。

このニット服の採用で船内生活はかなり快適なものになったそうですよ。

冷え対策にもちょっと参考になりそうなお話です。