湯たんぽカバー

前回は湯たんぽの素材で違いを見てきたので、今回は湯たんぽカバーに注目して見ようと思います。調べてみると、けっこういろいろあるものですよ。

湯たんぽカバーは購入時についてくることが多いですが、手作りする人もいるようなので、よかったら参考にしてみてくださいね。

メリノウール

羊毛の中で最高級とされるメリノ種の羊からとったウールで、繊維が細いことが特徴です。

– 利点 –

弾力性に優れ、ソフトでしなやかな肌触りがある。
高い保温性があり、伸縮性もある。適度な吸湿性がある。

– 欠点 –

毛玉になりやすい。水を含んだ状態でもみ合わせると、縮んで硬くなる(フェルト化する)

キュプラ

銅アンモニアを使って製造される、パルプを原料にした再生繊維です。

– 利点 –

耐熱性がある。
吸湿性・放湿性がいい。
糸の中に水を含むため静電気の発生が少ない。
絹のようななめらかさがある。

– 欠点 –

シワがつきやすい(スチームアイロンで復元できる)
強度がやや弱い。

フリース

ポリエステル繊維。合成繊維を両面起毛させた素材です。市販されている湯たんぽについているものでは、この素材が多いようです。

– 利点 –

耐熱性がある。
ぬれても乾きやすい。
磨耗に強く、耐久性がある。
保温性が高い。
軽量。

– 欠点 –

電気を帯びやすい。
毛玉ができやすい。

コール天(コーデュロイ)

コットンに特殊加工して畝を作っているのが特徴です。

– 利点 –

独特の柔らかい肌触りがある。
吸湿性がいい。
空気の層ができるため保温効果がある。

– 欠点 –

洗濯時、抜け毛することがある。
吸湿性の高さと糸量が多いことから、洗濯して乾くまで時間がかかる。

ポリエステル

上記のものは、熱湯に近いお湯を扱う金属製の湯たんぽやプラスチック製の湯たんぽに多いカバーなのですが、ゴム製の湯たんぽになるとポリエステル製のものが多いようです。

しかも、デザインが急にかわいくなります(笑)
動物をモチーフにしたものなどは、大抵ポリエステル製のようです。

でも、ポリエステルの特徴を調べてみると、ゴム製の湯たんぽ(使用するお湯の温度は一般的に70度くらい)に多いからといって耐熱性がないというわけではないんですよ。

軟化点 238~240度
溶融点 255~260度

この他、利点と欠点は以下のとおりです。

– 利点 –

吸湿性が低いので、ぬれても乾きやすい。
シワになりにくい。
洗濯しても縮みにくい。
磨耗に強くて耐久性がある。
薬品に強い。
油脂類・虫・細菌・カビなどに影響されない。
弾力回復率が高く、ハリ・コシがある

– 欠点 –

静電気を帯びやすい。
毛玉ができやすくて取りづらい

こうしてみると、ポリエステルってすごいんですね。加工のしやすさもあって、衣類の他に小物、寝具、インテリア、産業用資材などに幅広く使用されています。

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